2021年12月7日(火)-12月25日(土)
いつも通っていたような道の風景に、何かが足りないと思うことがある。しかし、思い出せない。知らないうちに空き地になってしまった場所や、テナント、何かが貼ってあった痕跡。虚しい感覚と、見えない過去をたどる懐かしさは、移り変わりが激しい現代の歩調を緩めてくれる気がする。いま、ここにしかない存在空間(the scape)を認識することを“記憶の新陳代謝”と捉え、2020年~現在までの書き溜めたドローイングの展示と即売を行う。購入され、かつてドローイングがあった場所に、私たちはどのような時間を観るのだろう。
VIKI
東京藝術大学先端芸術表現科に在籍中。記憶にも残らないような当たり前の時間や消費行為を 「時間のささくれ」とし、情報社会に生きる自身と他者との関わりやとしての在り方など、 時間に纏わる言語を考察しながら制作をしている。2015年からアイロンとレシートを使ったライ ブアートパフォーマンスを開始。熱を与えると変色する感熱紙の特徴を生かし、熱でドローイン グする。