2021.03.02~03.06
春に生まれた貴方は、冬に芽を出した傷みに凍えて堪えた。 月日と共に目から葉へ、花へと傷みが伸びるたび、 終わりが近づいたのを感じていた。 貴方の苦しみを見つけ、1人で泣いた自分を、 貴方がいなくなった桜が散る春の日を、あの花の香りを、最期の手の温もりを、 わたしは死んでも忘れないだろう。
憂鬱という名の明るさがわたしにはある